2022年12月、30年以上乗られてきたアルミホイールを洗いました。買ったばかりのユーノス ロードスター(NA6CE)のものです。
「サンポールで瞬殺」「ピカピカ」という記事はたくさんあります。実際にやってみて、正直に書きます。
土日が丸ごと潰れました。4本です。瞬殺ではありませんでした。
そして、いちばん正直に書かなければいけないのはここです。随分きれいにはなりましたが、内側は「ピカピカ」までは行きませんでした。表側は地の銀色が出ました。内側も見違えるほど落ちましたが、最後まで残る汚れがあります。
そして、洗ったからこそ見つかったものがあります。タイヤの内側に、亀裂が3か所入っていました。
ホイール洗浄・ホイール磨きの前と後|30年分の汚れはここまで落ちた
まず、結果を先に見てください。2本とも、洗い終わったあとです。左が表側、右が内側を向けて置いてあります。

右のホイールが内側です。これは洗ったあとの状態で、リムもスポークも銀色が出ています。ただしスポークの根元とハブの周りには、まだ黒い固着が残っています。
左は同じホイールの表側です。こちらは地の銀色が出ています。表と内側で、同じ作業をしてもここまで差が付きます。
写真に写っている道具は、これで全部です。青いバケツと、刷毛と、スポンジ。ポリッシャーもバフも使っていません。
洗う前の内側|全体が茶色く焼けている

近くで見ると、汚れは2種類ありました。
- 全体を覆っている、薄茶色の曇り。表面の艶が完全に消えている
- スポークの根元とハブ周りの、黒い固まり。指でこすっても動かない

この2つは、落ち方がまったく違いました。茶色い曇りのほうが手強かったです。黒い固まりは、時間をかければ取れます。曇りは、どこまでやっても完全には戻りません。
🔴 サンポールを使いました。ただし、勧めていいものか迷います
使ったのはサンポールです。トイレ用の、あの酸性洗剤です。
ネットで「サンポール ホイール」と調べると、たくさん出てきます。効くのは効きます。ただし、効き方に差がありました。
ただ、これから同じことをやろうとしている方には、条件を付けたいです。
- 🔴 サンポールは塩酸系です。アルミを侵します。「汚れだけ落ちて、地金は無事」という薬品ではありません
- 🔴 置いておく時間で結果が変わります。長く置けばよく落ちますが、その分だけ表面も傷みます
- 🔴 必ず水で流します。「サンポール ホイール 中和」で調べる人が多いのは、そこが不安だからだと思います
- 🔴 塗装やメッキのホイールには使わないでください。私が洗ったのは、30年もののアルミの素地です
私がやったのは、「もともと汚れきっていて、これ以上悪くなりようがない30年もののホイール」に対してです。買ったばかりのきれいなホイールに同じことをする気にはなれません。
やるなら、まず見えないところ(リムの裏側)で試してから判断してください。
🔴 内側も随分きれいになった。ただし「ピカピカ」までは行かない
同じ薬剤で、同じだけ時間をかけて、同じようにこすりました。それでも表側と内側で、落ちきり方に差が出ました。どちらも大きく変わったのは確かです。
| 表側(OUTSIDE) | 地の銀色が出た。艶までは戻らないが、見違える |
| 内側(INSIDE) | 茶色い焼けは大きく落ち、リムもスポークも銀色が出た。ただしスポークの根元とハブ周りの黒い固着は残った |
理由は、やってみて分かりました。内側の汚れは「乗っている」のではなく「焼き付いている」からです。
ブレーキのすぐ内側なので、熱を受け続けます。30年ぶんのブレーキダストが、熱で表面に固着している。表面に乗っているだけの汚れなら酸で浮きますが、金属の表面と一体になったものは、酸では戻せません。
🔴 「サンポールでピカピカ」という記事を読むときは、その写真が表側か内側かを見てください。表側なら、たしかにあの通りになります。内側も見違えるほど落ちますが、「ピカピカ」と呼べる状態とは別だと思っておくと、がっかりしません。
もっと踏み込むなら、ここから先は物理で削る作業になります。ポリッシャーやバフの出番です。私はそこまでやりませんでした。普段は見えない面ですし、削れば地金も減ります。
実際の手順|刷毛で塗って、置いて、流して、こする
特別なことはしていません。写真に写っているバケツ・刷毛・スポンジだけです。
- ホイールを外す。付けたままでは裏側に手が届きません
- まず水で流す。砂を落としてからでないと、こするときに傷が入ります
- 薄めた液を刷毛で塗る。スポークの根元とハブ周りを重点的に
- 少し置く。ここで長く置きたくなりますが、置きすぎると表面が白く曇ります
- 水でしっかり流す。残さないことがいちばん大事です
- スポンジでこする。ゆるんだ汚れを落とす。落ちなければもう一度
1回で終わることはありませんでした。塗る・置く・流す・こするを、1本につき何度も繰り返します。この繰り返しの回数が、そのまま時間になります。
🔴 手袋と目の保護をしてください。酸性の液を刷毛で塗ると、はねます。あと、屋外でやってください。
「瞬殺」ではありませんでした|土日が丸ごと消えた
当時、こう書いています。
土日は、ずっとホイールをきれいにしてました(笑)
30年以上の積年の汚れは手強かった
4本あります。1本ずつ、刷毛で塗って、置いて、流して、こすって、また塗って。これを繰り返します。

ただ、正直に言うとこの作業、やたらと楽しかったです。当時の続きにこう書いていました。
まぁでもこれが意外なことに寝食忘れて没頭するぐらい楽しい
商売を間違えたか(笑)
汚れが目に見えて落ちていくので、手が止まりません。時間がかかることを苦にしない人なら、業者に出さずに自分でやる価値はあります。逆に、週末を1日で終わらせたい人には向きません。
🔴 洗ったから見つかった|タイヤ亀裂が内側に3か所(側面の内側)
ここからが、この記事でいちばん伝えたいところです。
その5日前、会社の帰りにパンクしていました。
会社の帰りにまさかのパンク。最初、急に車がガタガタ言い出して足回りでもイカれたかとヒヤヒヤしましたが、パンクで一安心。
ホイールを洗うついでに、そのタイヤを外して調べました。内側に、大きな亀裂が3か所ありました。


当時の記録です。
先日パンクしたタイヤを調べてみたら、内側3箇所に大きな亀裂が。
こすったような後も何かが刺さったわけでもなく、やっぱり経年劣化でしょうか。
釘でも石でもありませんでした。ゴムそのものが、内側から裂けていました。

タイヤの亀裂は「1本だけの問題」ではない|側面に刺さり跡が無ければ経年劣化
ここで気づいたことがあります。
経年劣化なら、残りの3本も同じ年数を経ています。
パンクしたのはたまたまこの1本ですが、同じ時期に作られて、同じ距離を走って、同じだけ日に当たってきたタイヤが、あと3本付いています。
となると残りの3本も危ないので、この際、新品タイヤへ交換。
結局、4本まとめて新品に替えました。選んだのはオールシーズンタイヤです。
🔴 タイヤの亀裂を見つけたら、その1本を替えて終わりにしないでください。刺さり物によるパンクなら1本の問題ですが、経年劣化なら全部の問題です。見分け方は単純で、刺さった跡もこすった跡も無いなら、それは劣化です。
替えたのはオールシーズンタイヤ|旧車の使い方に合っていた
4本まとめて替えるにあたって、選んだのはオールシーズンタイヤでした。「やめたほうがいい」という声もある選択肢です。それでも選んだ理由を書いておきます。
- この車は通勤に使う予定でした。雪が降る地域ではありませんが、朝の冷え込みはあります
- 置き場所の問題。履き替え用のもう1セットを置く場所も、履き替える手間も、旧車の維持ではすでに一杯です
- そもそも30年前のタイヤが付いていた車です。まず「安心して走れる新品」に替えることが先でした
本格的な雪道を走るなら、素直にスタッドレスを履くべきだと思います。ただ、旧車を通勤に使うという条件では、1セットで年間を通せることの価値が大きかったというのが実際です。
内側は、付けたままでは見えない
もうひとつ、大事なことがあります。
この亀裂は、車に付いた状態では見えません。3か所とも内側にありました。外から覗いても、タイヤの側面の外側しか見えません。
私がこれを見つけられたのは、ホイールを洗うために外していたからです。洗うつもりがなければ、そのまま気づかずに乗っていました。
タイヤ交換や履き替えでホイールを外す機会があったら、そのときに内側を1周見てください。数十秒で済みます。
ホイール磨きとタイヤの亀裂、分かったこと5つ
- 「瞬殺」ではありません。4本で土日が丸ごと消えました
- 🔴 随分きれいにはなりますが、内側は「ピカピカ」までは行きません。茶色い焼けは大きく落ちますが、スポークの根元の固着は残ります
- 🔴 サンポールは塩酸系でアルミを侵します。塗装・メッキには使わない。まず裏側で試す。必ず水で流す
- 道具はバケツと刷毛で足ります。ポリッシャーは要りませんでした
- 🔴 洗うためにホイールを外したら、タイヤの内側を見てください。私はそこで亀裂を3か所見つけました
時間はかかりましたが、意外なほど楽しい作業でした。30年ものが、ここまで戻るとは思っていませんでした。そして結果として、気づかずに乗り続けていたかもしれない状態を、先に見つけられました。
※ この記事は2022年12月の作業記録です。使用した薬剤の扱いは自己責任でお願いします。ホイールの材質・表面処理によって結果は変わります。
